Los Viajes①-Paris
さて、以前すこし触れた
セマナサンタ中の国外旅行について、書く時が来たかと
ヨーロッパの何がいいって、
パスポートチェックなしでEU圏内は移動自由、ユーロ圏内なら両替不要、
なことだよなぁ
この度は、留学中の一番長いお休みだったので、
すこし奮発して、3カ国
フランス、パリ
ベルギー、ブリュッセル
ドイツ、ベルリン
に行ってきました
しかも、10日間バックパックひとつの女一人旅
一度やってみたかったんだよ、バックパッカー
もちろん、不安もあった
なんせ、どの国もスペイン語圏ではなく、ましてや英語すら通じるかの確証もなく、
おんなひとりで、旅をする
ロマンとリスクの板挟み
そんな私の初めての経験を、数々の困難を踏まえて綴ろうと思う
まずは1カ国目、パリ
モンマルトルの丘にて
旅行の一日目は、試練と困難の連続だった
まず行きの飛行機で、機内モードではなく電源を落としてしまった、私
そしてかかってしまったSIMロック、、、
実は日本の携帯電話は店舗で買うと、各キャリアによって、
自社のSIM以外入らないように仕組まれているため、海外でのSIMを使いたい場合には、SIMフリーの状態に手続きする必要がある
そして私はORANGE(スペインの携帯キャリア)のSIMを使っているのだけど(安くておすすめ)、違うキャリアのSIMをいれるにはロック解除の番号を入力せねばならず、それは電源を落とし再起動するたびに必要になるのです、、、
(※詳しくは別途説明します)
すっかり失念していた私は、もちろん番号もメモしておらず、
ネットワークに接続できないスマホを片手にパリに降り立った
パリ在住のフランス人の友人が、私のフライトが夜着なこともあって
心配して迎えに来てくれてたのだけど、
なにせスマホが使えないので、彼とも連絡が取れず、
飛行機も30分遅延し、
ああああ、、、って
幸い、同じ便に大学の友人が偶然乗り合わせていて、
電波を分け与えてくれたので無事彼とも連絡が取れて、なんとかなったのだけど
初日から、幸先の悪さに落ち込んだ
そういえば、留学初日も
私はほんとうに愚かなことに、成田の保安検査場にPCを置き忘れるという
人生最大の失敗をしたな
(その後PCは無事親が保護してくれたけど、必要なので現地で買う羽目に)
学んでないな、自分
電化製品運ないのかなぁって(運のせいにしちゃだめですね)
こんな抜けすぎの私に言われるまでもないと思うけれど、
声を大にして、お伝えしたいのは
「携帯の電源はオフにしてはいけない」
「SIMロック解除の番号は必ずメモする」
ということです
ちなみにネットワークは繋がらないけれど、画面が開けないわけではなかったので
カメラとマップ(Googlemapのオフライン機能)は使えました
Googlemapのオフライン機能は今回のような惨事がなくても、
絶対に旅行の際には目的地のダウンロードをしておくことをおすすめします
ほんっとうに、便利
こうして見事Wi-fi難民になり果てた一日目だった
しかし、せっかくの旅行をこれですべて台無しにするわけにはいかないので
開き直って、「いいじゃない、スマホ抜きなんてバックパッカーの鏡よ」なんて
自分を励まして、二日目を迎えた
先ほども登場したフランス人の彼が、二日目は案内してくれたので
全然苦労せず、楽しい一日が過ごせた
午前中はルーブル美術館へ
彼が教えてくれたのだけど、この三角形のモニュメントは
今はルーブルのトレードマークのようになってるけれど、
最初の設立の際は猛反対が起きたそう
歴史的なパリが誇る美術館の中に、こんなモダンでスタイリッシュな
ものが建つのは印象が崩れる、と
たしかに、ロココ調装飾が目立つアンティークな壁に囲まれたなかで、
ぽん、とそこに置かれたガラスのそれは不釣り合いのような、
しかしだからこそ、その存在感を魅せてくるような、
新旧が混ざり合う不思議な雰囲気を醸していたように感じた
昔を知らないからわからないけれど、
これはこれでよいのではないかなと思った
なんにせよ、その荘厳な美しさには変わりがないように感じたからだ
ヨーロッパでは26歳以下の学生は、各国によって異なるが
だいたいの美術館などの公共教育施設で、割引を受けられる
特に、スペインの長期滞在学生ビザ(NIE)をもっていると、無敵
なんと、ルーブルは無料でした
EU万歳
「あ、歴史の教科書でみた!」と思わず興奮してしまった
美術館や骨とう品大好きなので、終始わーきゃーしてた
『ミロのヴィーナス』
両腕のない、しかしその不完全さと曲線美がいいんだよなぁ
きっと完全体が発掘されていたら、こんなに有名にはなってないと思う
出ました、
流石はメインの展示品の一つだけあって、人だかりのすごいことすごいこと
私の感想としては、
「小さい、、、」でした
しかしその小さい額の中で、たくさんの人を惹きつけるその微笑みの価値は、
きっとすごく、すごく大きい
素直にそう思った
いくつかの著名な作品の近くには、このような作品や作者の歴史背景を紹介する
説明版が設置されていて、
それぞれフランス語、英語、スペイン語、ドイツ語、そして日本語に訳されていた
また、入り口でもらえる館内マップでは、この他にロシア語と中国語があった
同じヨーロッパなのにポルトガル語がないことに、二人で少し不思議を感じた
(二人ともポルトガル語を少しかじったことがあったので)
パリに来て、印象的だったのが、
日本語を多く見かける、ということ
中でも、メトロのアナウンスがフランス語、英語、スペイン語の次に
日本語で放送されるのには驚きだった
彼がしたり顔で「パリはとにかく日本人観光客が多いんだ」
と、中国語よりもプライオリティなことを話してくれた
パリ市内はメトロとバスがあれば一通りの移動が可能であり、
一日券なんかもあるので、とても便利
しかし私たち外国人観光客にとっての壁はやはり言語、
日本語が海外で聞ける、というのは観光する身にとってはとても安心する
流石は観光大国、フランスだなと
日本も年々外国人観光客は増加していて、今や観光が国を支える部分はとても大きいのだけど、まだまだ言語面でのサービスは乏しいように感じる
駅の案内板、アナウンス、マップ、、、
見習うべきとことは、たくさんある
もっと外国人が観光しやすい環境が整えば、日本の良さを二倍三倍、
分かってもらえるだろうな、と思った
これからの私の、私たちの仕事なのかもしれない
私がスペインに来たのが3月の初日だったので、実は今年は桜を見れてなかった
まさか、パリで見るとはね
いつも近所で見るそれより、すこしピンクが強い外国の桜は
とてもとても美しくて、
それがこのルーブルの庭で、多くの人に愛でられているのだと思うと、
日本に生まれたことに誇りを持たせてくれた
お昼はルーブルの近くのフランス料理屋さんへ
写真は「牛のタルタルステーキ」
彼は「鴨のコンフィ」を注文
どちらもフランスを代表する料理です
牛のレアは、日本では食中毒事件後に厳しい規制がかかって
なかなか高級料理店に行かないとお目にかかれなかったから、嬉しかった
子供のころ、和牛ユッケ大好きだったんだよなぁ
フランスではとっても厳しい食品チェックが各料理店に頻繁に入るから、
生肉の提供も可能なんだって、実はコックさんの彼が説明してくれた
流石は美食の国だなぁ
ユッケとは違って、トマトベースのソースと和えられた、さっぱりとしたお味
とっても美味しかった
デザートまでゆっくり時間をかけるのが、フランス
「食べる」ということは、この国では非常に大事なことらしい
日本では忙しくって、昼食なんか適当にコンビニか、なしで済ますこともあるよって話したら、「ええ!ありえない!」って
でも食の重要さはスペインでも同じ風に感じた
お昼休みは長くとって、家族や友人と、一日で一番量と時間の多い食事をとる
のんびり、話しながら
私も食べることが大好きなので、この文化には憧れる
ちなみに、
写真上は「アップルパイ」、下は「タルトタタン・オ・ポム」です
サクサクのパイも、しっとりのタルトもどっちも好きだなぁ
フランス語でりんごはPom(ポム)です、なんか可愛い響き
午後はサント・チャペルに
実はパリで一番楽しみにしていた場所です
母の影響か、ステンドグラスが小さいころから好きだったので、
このチャペルにはどうしても来たかった
ステンドグラスって不思議で、光の角度でその顔色を変える
いつまででも見ていられる
壁一面が色に包まれた空間で、立ち尽くしていました
人生の夢、いっこ叶った
そしてこちらは、私がパリを訪れるほんの5日前に
突如として燃えてしまった、ノートルダム大聖堂
たくさんの人だかりが出来ていたけれど、危ないので近くまでは寄ることが出来ず
警官や政府関係者、マスコミのひとなんかもいて
旅行前にSNSで燃えている動画を見たときには、遠い夢をみているような気分だったけど、
急に現実味を帯びて、ただその残骸を多くのその他の人々と共に眺めた
どのくらいで改修がなされるのか、はっきりと見切りはついていないようだけど
いつか生まれ変わったその姿を見に、また来たいなと
ある意味歴史に残る瞬間に居合わせたことを、胸において
そっと、はやく元に戻りますようにと祈った
この日の最後はパリの代名詞の彼女を見に
なぜ、”彼女”と呼ばれるかご存知だろうか
実はエッフェル塔こと彼女は別名「オールド・レディ(Old ledy)」といって
パリを見守り続ける、おばあさんなのだそう
なんと御歳130歳(ちょうど記念年でした)
こちらの設立にも賛否両論はあったらしく、
「エッフェル塔が嫌いな奴は、エッフェル塔に行け」(塔のなかでは塔はみえない)
なんてことわざが生まれたくらいなのだそう
今やシンボルの彼女には、晴れた空が良く似合っていて
贅沢な時間を、ふところで過ごさせてもらった
続く三日目は、オルセー美術館へ
友人は仕事なので、この日はひとり旅
お目当ては、、、
『睡蓮』ークロード・モネ
印象派の絵画が好みなので、オルセー本当に良かった
特にこの睡蓮は好きな作品
部屋に飾りたい衝動に駆られました
こちらも『睡蓮』シリーズ
しかしなんと中央に架かるこの橋は、日本の庭園の橋をイメージ描いたそう
モネは『ラ・ジャポネーズ(ボストン美術館貯蔵)』という作品を手掛けたことがあるほどに、
日本の文化や造形美に興味を示していた画家さんなのです
なんか、嬉しいよね
これも有名作品
戸外の人物習作の『左向きの日傘の女』と『右向きの日傘の女』
大巨匠の最後の実験的人物画作品だそう
こちらはポストカードを購入した
アンジェリーナは日本にも上陸している有名洋菓子店で、目玉はこのモンブラン
栗のペーストが甘すぎず、渋すぎない、そして舌触りの良いなかのクリームとの相性が抜群の逸品です
栗ペーストは瓶売りもしているので、お土産にぴったり
底が砂糖菓子なので甘党さんは絶対好き(私は甘すぎて底は完食できなかった)
モンブランのイメージが強かったのだけど、ここのマカロン超美味しかった
マカロンっていうとラドゥレーが鉄板だけど、こちらのも是非試してほしいな
セーヌ川を散歩していたら、番の白鳥と遭遇
なんてお似合いの、パリの恋人なんだろう
お昼は軽く、ファラヘルにした
ファラヘルはアラブ発祥のファストフードで、ひよこ豆のペーストで作ったコロッケのようなものと野菜がごろごろ入ったピタサンドです
ヨーグルトソースがさっぱりしていて、ケバブほどはくどくないけど
お腹にたまる、美味
パリでは結構名の知れたB級グルメなんだとか
バスティーユ庭園
こちらはかの有名漫画『ベルサイユのばら』でも登場し、
フランス史上に残る大事件の起きたバスティーユ牢獄のあった広場です
現在はこのシンボルタワーが建っていて、近くにはオペラ座も
私は行かなかったのですが、パリのオペラ座のなかにあるスターバックスは内装がとんでもなく豪華で美しいんだとか
次は入ってみたいな
誰もが知るナポレオンの通った、凱旋門
実はここに来る前、メトロを乗り違えて空港行の急行に乗ってしまい
シャルルドゴール空港(CDG)まで行ってしまったのだった、、、
パリのメトロは1~5のゾーン別に区切られていて、それぞれ切符が異なるので
切符無しでゾーン外に出てしまい、それが見つかると問答無用で罰金です
(たまに巡回員がチェックしにきたりする)
ちなみに、観光客用の一日フリー乗車券や、いくつかのゾーンがまとまっている券など用途に応じて種類が選べ、駅の券売機で購入可能です
有名どころはゾーン1~2まであれば十分
幸運にも見つからなかったから良かったけど、ひやひやしながら呆然とした30分
そして予定より遅くに到着した凱旋門
しかし、
なんと、
ちょうど夕日が門の間に差し掛かるゴールデンタイムに来れたみたいで
とってもラッキー、超きれい
シャッターが止まらなかった
「終わり良ければ総て良し」よ
パリ最終日の四日目は
待ち望んでいた日曜蚤の市へ
パリは三大蚤の市が有名なのだけど、とっても広いのと混んでてスリが怖かったので
ネットで調べて出てきた比較的小規模の蚤の市
Marché de Vanvas(ヴァンヴァス蚤の市)へ
こちらは毎週土日の10時ごろから15時ごろまでやっているみたいで
こじんまりしていますが、品はけっこう目を引くものがたくさん
アンティーク好きは一生居れる
パリの蚤の市で、「これだ!」って絵を買うのが夢なのだけど
今回はバックパックしかないので、持ち帰れないため断念
おばさんになったらリベンジする
本やポスターも多く見かけた
いろいろ目移りしてしまう、、、
露店のおじさんに「日本人ですか?」って聞かれて
「はいそうです」って答えたらとっても喜ばれて話しかけられました
おじさんは以前少しだけ日本に住んでいたそう
拙いけれど一生懸命知っている日本語と、Googleを駆使して私に伝えようとしていました
フランス語交じりの英語は残念ながら聞き取れなかったのだけど、
その熱心さは素直に嬉しかった
ただ、途中で急に
「出会いの喜びをフランスではキスで表現するんだ、マドモアゼル」とか
やたらキスを要求してくるわ、ダンスを強要してきたので(道のど真ん中で)
そっと頬にだけ挨拶のキスをして颯爽と逃げました
ヨーロッパや諸外国の頬や手の甲へのキスの文化は、挨拶としてあるけれど
口にはしないので、要求されたら断りましょう、、、
収穫品はピアスとブローチ
どちらももちろん、値引き交渉しました
外国の蚤の市は値段交渉が前提の価格で提示される場合が多いので、
勇気をもってしてみるといいかも
フランス人他国語で話しかけられるのを嫌うので、多少は事前に覚えとくと
良い対応をしてくれます
日本人だって、たとえ言えてなくても外国人が日本語頑張って話してたら
悪い気はしないものね
とりあえずおさえておきたいのは、
Bonjour ボンジュール(こんにちは)
Merci メルシー(ありがとう)
Ce s'll vous plaît セ・シルプブレ(これください)
C'est cher!! セ・シェール!(高いよ!)※値引きするとき
Excusez moi(すみません)
うまく使いこなせると、お得に、パリジャン気分で楽しめるかも
さて、長くなりすぎてしまったけれど
パリの四日間はこんな感じ
どきどきの初体験にはいつだって波乱が付き物だったけど、充実の一か国目だった
二日間一緒にいてくれた彼は、以前カナダに留学していた際にできた友達
その時の一か月しか一緒にいなかったのにも関わらず、こまめに連絡をくれて、
私が今度パリに行くよって連絡をしたら、
「それは何が何でもお供しなくちゃね」って、
わざわざ仕事をやすんでくれました
もし彼が日本を訪れてきたとき、
私は仕事を休んで一緒にいてあげられることが出来るのだろうか、それは日本において職を休む理由になるのだろうか、なんて
すこし考えさせられた
友達、家族が第一っていう概念は、ここヨーロッパにいるとすごく思い知らされる
たくさん色んな知識をくれて、たくさん助けてくれた彼にはとても感謝
良い友達を持ったなぁ
現地の人が案内してくれることの心強さはすごかったけど、
彼も彼で「住んでると観光しないもんだよ」って道で人に尋ねつつ、楽しんでいる姿を見て
道理だな、と感じふふってなった
メルシーボクゥ、パリ
二か国目はベルギー、続きはまた今度